梅村尚樹

梅村尚樹(うめむら なおき/UMEMURA Naoki)

中国で学問的素養が政治的・経済的に大きなステータスとなった、すなわち「学歴社会」へと突入したのは、科挙制度が本格的に整備された宋代のことです。しかし一口に「学歴社会」とか「科挙社会」と言っても様々な側面があり、一筋縄ではいきません。試験合格と立身出世を目指した当時の人々が、一体どのようなことを考え、どのような人生を歩んでいったのか、その統合としての社会がどのように変化したのか、という問題を研究テーマとしています。

略歴

2005年、東京大学文学部卒業。2007年、東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。2008~2010年、北京大学歴史系高級進修生。2014年、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。2015年、博士(文学)取得。2014年、東京大学文学部教務補佐員。2019年、学術振興会特別研究員(PD)。2020年4月より現職。

主な業績

著書

・『宋代の学校――祭祀空間の変容と地域意識』(山川出版社、2018年11月)
・宋代史研究会編『宋代史料への回帰と展開』(共編著)(汲古書院、2019年7月)

学術論文

・「宋代學記の變遷」(『東洋史硏究』80巻3号、pp.1‐41、2021年12月)
・梅村尚樹, 王雯璐「従文集史料分布看宋元時代的地方史与断代史」(平田茂樹・余蔚主編『史料与場域:遼宋金元史的文献拓展与空間体験』上海人民出版社、pp.272-296、2021年02月)
・「文集史料の分布から見る宋元時代の地域史と断代史」(宋代史研究会編『宋代史料への回帰と展開』、汲古書院、pp.5-31、2019年7月)
・「宋代地方官的着任儀礼――以与官学之関係為中心」(梁敏玲訳)(鄧小南・曹家斉・平田茂樹主編『過程、空間:宋代政治史再探研』、北京大学出版社、pp.392-414、2017年8月)
・「先賢祭祀と祖先祭祀――南宋後期における学校と先賢祠」(『歴史学研究』948号、pp.1-16、2016年8月)
・「宋代先賢祭祀の理論」(『史学雑誌』122編7号、pp.39-63、2013年7月)
・「宋代地方官の着任儀礼――官学との関わりを中心に――」(『東洋学報』93巻3 号、pp.1-30、2011年11月)
・「宋代地方官学の興起とその象徴――文翁・常袞の顕彰を手がかりに――」(『史学雑誌』118編6号、pp.1-35、2009年6月)
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