第306回北大東洋史談話会(2023年5月9日)

題目:調査報告(イスタンブルおよびボスニア)

報告者:小島一記(北海道大学文学院修士課程2年)

要旨

 2023年2月26日から3月17日まで、トルコ共和国イスタンブル及びボスニア・ヘルツェゴヴィナ連邦(以降、ボスニアと略す)、クロアチア共和国へ調査旅行に向かった。それを基に本報告では、主に文書館と図書館の解題、そしてコロナ以降の利用方法を軸とした報告を実施した。報告した機関は順に、イスタンブルについては大統領府文書館とイスラーム研究センターを、ボスニアについてはサライェヴォ大学東洋学研究所、ガーズィー・フスレヴベグ図書館、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ科学芸術アカデミーである。これらが所蔵する史資料の状況、及び施設の利用方法を報告した。

題目:ヨルダン留学体験記

報告者:地紙慎太郎(北海道大学文学部4年)

要旨

報告者は、2023年1月7日から2月3日までアラビア語語学留学としてヨルダンに滞在し、ローマ劇場、アジュルーン城、ジェラシュやペトラ遺跡、サルトなど重要な遺跡や街を訪れた。本報告は、そこで得た知見を写真やエピソードを交えて発表したものである。 留学を通してアラビア語の能力は向上し、現地の人脈も増え、ヨルダン人の友達と共に行動したことでイスラームの考え方や生活様式について直接体験することができた。また報告者の関心の一つであったユダヤ教徒(イスラエル)について、隣国のアラブの国であるヨルダンから眺めることができ、多くのムスリムの知り合いからイスラエルやユダヤ教徒に対する生の感情を感じ取ることができたのは非常に貴重な体験となった。